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株式投資シミュレーションのトップランナー
業界全体への貢献を目指す少数精鋭部隊

多彩なサイオスグループの部署やチームを紹介するシリーズ企画特別編。今回は特別編として、株式会社キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)の関連会社である株式会社K-ZONE(ケイゾン)をレポートします。

製品・サービス2018年4月17日

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他の追随を許さない投資シミュレーションサービスの先駆者

投資情報サービスシステムの構築・運営を手掛ける株式会社K-ZONEは、KPSと株式会社QUICKとの合弁によって2013年3月に設立されました。主に投資シミュレーションサイト「トレダビ」投資情報サイトK-ZONE moneyを運営しています。

主力サービスである「トレダビ」は、実際の株価情報を用い、仮想マネーで株式売買を経験するゲーム型シミュレーション。教育現場での学習ツールや、企業の社員教育用、また証券会社の顧客サービスの一環として、広く利用されています。サービス開始から19年目を迎え、2013年にK-ZONEが引き継ぐまでは、KPSが運営を担っていました。「『トレダビ』は、株式投資を実践で学べるのが一番のアピールポイント。通貨はバーチャルですが、実在企業の株価変動をもとにしたリアルな取引を、本番さながらに経験できます」と、経営・企画を担当する池野 雄人は説明します。

1999年のサービス開始当初は、登場して間もない証券のインターネット取引を啓蒙・普及させる目的で開始しましたが、普及するとともに利用シーンやユーザーのニーズが変わってきました。アンケートによると利用登録時は8割が株取引初心者ですが、アクティブユーザーの半数は実際の個人投資家で、自身の売買手法の検証のために活用していると言います。

少人数ながら活気ある職場。任せて安心なメンバーが顔を揃える

K-ZONEは総勢7名の少数精鋭のチーム。
個々の業務について、開発部門をまとめる伊藤 隆行は「K-ZONEに来るまで、コンシューマー向けというか、エンドユーザーさんの反応が直接見えるシステム開発はあまりなかったので、その辺りはやりがいがあるところですね。例えば機能追加した部分がどう影響するかなど、すぐに手応えを感じますね」と答えます。

同じく開発を担当する金 明洙(キム ミョンス)は「一般的に開発は分業で同じシステム内でも担当が違うと見えない部分がある場合が多いのですが、K-ZONEではシステムの細かい箇所からコアの部分まで、すべて触れられますし、わかっていないといけません。面白い点でもあり、責任を感じる部分でもあり、勉強になりますね」と話します。

「私は開発担当ですが、どう集客を上げていくかといったマーケティングの部分も手掛けています。少人数なので、手分けしながらやらないと追いつかない。やれる人がどんどん手を上げてって感じで。山本さんはその筆頭。器用で何でもできちゃう人です」と伊藤が笑います。
社内の何でも屋と紹介された山本 聖は「私も開発なのですが、いろいろやらざるを得ないんですよ。伊藤さんをお手伝いしながら、マーケティングもどきにも携わっています。2年前にはスマホアプリを開発して、その保守も担当しています」と謙遜気味に話します。「山本さんは広く浅くではなく、広く深くのタイプなので助かりますよね」と池野が評すると、「山本さんが何でも屋なのは、自ら手を出すこともありますが、池野さんの無茶ぶりに応えちゃう場合が多いですよね」と伊藤が打ち明けます。

「私はKPSのメンバーと共にシステムの運用を担当し、企業に導入したシステムのカスタイズやメンテナンスをしています。また『トレダビ』のサーバーはKPSのサーバールームにあるので、そちらの管理で、時には深夜や休日の作業に出向くこともあります」と、星野 進が説明します。また東京証券取引所の展示スペースに、見学者などが「トレダビ」を体験できるスペースが設けられており、順番待ちができるほど人気を得ていますが、そちらの運用管理も星野が担当しているとのこと。

「今、社内にいるのは、K-ZONEの設立の際にKPS内から私が集めた選りすぐりのメンバーです。変わり者と評される人ばかりですが、個々が持つ業務レベルの高さと責任感の強さは他に引けを取りません」と池野はメンバーに絶大の信頼を寄せます。メンバーから見た池野は、情熱的ながら気心の知れたリーダー。「伊藤さんや山本さんと2,3時間論争をすることもよくあります。 大切な議論なので止めません。それぞれこだわりが強いのですが、それがこのチームの良さなんですよ」と池野が答えます。

メンバー間の意見交換も活発で、上下の壁がなく横のつながりを大切にする、相談や企画を発言しやすい風通しの良い職場だと皆が口を揃えます。「月に2回、おやつ会があるのですが、食にうるさい人が多いので、当番になるとこれがなかなか難しいんですよ」と山本が和やかなオフィスの風景を伝えてくれました。また金は、KPSの歓迎会などにも積極的に参加しています。「サイオスグループ内に私と同じく韓国出身の社員が増えましたので、その食事会を開催したいですね」と嬉しそうに話しました。

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左から池野 雄人(経営・企画)、山本 聖(開発)、金 明洙(開発)、星野 進(運用)伊藤 隆行(開発・マーケティング)

投資力を鍛え、システムでリスクを回避。業界全体の活性化に寄与

現在K-ZONEは「トレダビ」のエンジンをカスタマイズし、取引所や証券会社向けに提供したり、「トレダビ」ユーザーの投資傾向や定期アンケート結果などの情報を提供したりする収益が半分以上を占めています。しかし、ユーザー数の順調な増加もあり、個人投資家に向けた有償サービスや広告からの収益を拡充するビジネスモデルへ変化しているそうです。事実、「トレダビ」の月間利用者数は5年間で5倍まで増加しています。

「株投資に興味を持つユーザーや、実際に株取引しているユーザーを80万人(2018年4月現在)も会員として保有しているサービスは少なく、非常に高いポテンシャルを持った事業です。皆さんが英会話スクールやスポーツジムに行って語学力や体力を鍛えるように、個人として『トレダビ』で投資力を磨くスタイルを普及させたいですね」と池野が胸を張ります。
「トレダビ」は、投資家全員に使われるツールを目指しています。練習もなしにリアルファイトをさせるのではなく、投資家の方々が安全・安心に株式市場にエントリーできるようしたいとのこと。今後は「トレダビ」ユーザー向けのオンラインセミナーなどの学習コンテンツの提供や、プロのリスク管理手法を個人投資家が簡単に利用できるように企画開発されたサービス「投資のおまもり(株式)」の提供に力を入れていくといいます。

K-ZONEの各サービスをプラットフォームとして、証券業界も個人投資家の方々もwin-winになれる投資市場の拡大に貢献したいとのこと。
「証券会社は個人投資家に口座を開いてもらうためにキャッシュバックなどの別の動機づけをしたり、口座開設後は十分な知識のないまま自己責任として取引させたり、顧客である個人投資家の方を向いていない状況でした。結果、10年以上前からアクティブな投資家人口は増えておらず、損失を被って退場していく人たちがあまりにも多い。私たちはこの悪循環を断つために、証券業界を顧客本位の構造に変えたいのです。知識不足は『トレダビ』で鍛錬できます。ただリスク管理の手法を作って学ばせ、それを実践するのは難しいので、そこをシステム的にカバーする安全装置のようなものを提供しようと、新しく『投資のおまもり(株式)』というサービスを始めました。これで投資家も証券会社も両方儲けられる顧客本位の状況になりますよね」と、池野がK-ZONEの展望を熱く語りました。

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