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お客様の新事業やサービス構想をカタチにする基幹業務システムを開発、Financial & Unique SIサービスライン

2020年10月、組織再編によってサイオステクノロジーに新しいサービスラインが発足しました。その1つに「Financial & Unique SI サービスライン」があります。同サービスラインのキーパーソンに、サービスラインの強みや目指す組織の将来像を尋ねました。

ピープル2021年1月27日

新システムを構成する要素や要素間の関係を整理し、お客様と目指す姿を共有

「Financial & Unique SI サービスライン」は、金融機関や製造業などさまざまな業種業態のお客様の基幹業務を支えるシステムインテグレーションサービスを提供します。開発対象となる主なITシステムは、求める信頼性やパフォーマンスを兼ね備えた大小のオープンシステムです。

「システムはハードウェアとソフトウェアで構成されているもの――、それは間違いではありませんが、私たちの観点では利用する方々の操作や前後にあるペーパーワークなどの行為を含めてシステム全体を捉えます。業務に必要なデータを入力するアクション1つであっても、システムの重要な要素なのです」とサブヘッドの吉田武司は話します。吉田は、システム技術のプロフェッショナルであるITアーキテクトとして、これまで多数のシステムアーキテクチャ設計に携わってきました。

「特に、お客様における新規事業やサービス開発ではこの視点が重要になります。新たに立ち上げる場合、仕事の流れ、随所で必要となるデータなどは、開発前には具体的には見えません。個別機能などの検討に入る前にまずは『サービス提供にあたり誰がどのタイミングでどんな役割を演じるのか』『システムをどのように操作して業務を進めるのか』といった動きや流れを適切な粒度でお客様とともに確認しつつ、要件を絞り込んでいきます」(吉田)

複雑で多岐にわたるシステム要素とそれらの関係を丁寧に整理し、お客様とのコミュニケーションを通じて情報を共有。トップのビジョンや現場の胸の内にある思い、解決したい本質的な課題を見極めていきます。

「注意しているのは、トータルで開発・運用コストを最も小さく抑えるにはどうするとよいのか、ということです。ソフトウェアを利用する業務ユーザーや管理者の負担が減らないようならば、仮に現場からの要求でも『そこはプログラムを開発しないほうがよいのでは』とあえてお尋ねすることもあります。一方で、滅多に起きないけれども人的ミスなどが起きた際に業務や経営に大きな影響を及ぼす可能性があるプロセスについては、これまでの知見から『この処理はこだわって作ったほうがよいですよ』とご提案しています」(吉田)

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Financial & Unique SIサービスライン サブヘッド 吉田武司、ヘッド 清水庸一、サブヘッド 髙橋健一

業界や業種に特化したソリューション提案を可能にする豊富な知見

Financial & Unique SI サービスラインでは、旧キーポート・ソリューションズの開発チームメンバーが中心となり、株式、暗号資産(仮想通貨)など多様な金融商品取引や顧客の資産管理(アセットマネジメント)を支える証券会社向けのシステム、不動産金融(不動産投資信託)システムなど、専門的な業務知識・技術を前提とする金融、製造、販売などの業務領域に対応するソリューション提案やシステム開発を展開してきました。

「お付き合いが十数年に及ぶお客様も少なくありません。さまざまな形でのお取引を通じて、お客様の業種や業界に固有の業務知識、システムの仕様やノウハウを私たちも蓄えて独自に体系化してきました。それを強みに、お客様のニーズを先取りする提案も積極的に行っています」と同サービスライン サブヘッドの髙橋健一は話します。

顧客サービスに直結するシステム案件が多いことから、パフォーマンスや堅牢性ではシビアな要求が提示されることも多々あります。システム開発の現場では、お客様のIT環境や要望からJavaまたは、.NETのフレームワークを活用したオープンシステム開発が現在主流となっています。Financial & Unique SI サービスラインでは、こうした開発環境に習熟したエンジニアを多数擁しています。

「それぞれのエンジニアはシステム開発にとどまらず、お客様へのヒアリングに基づく提案から要件定義、設計、開発、サポートまで一貫して行う場面が多くあります。人材の育成が、お客様へのサービス提供の質につながることから、育成には力を入れています」(髙橋)

チャレンジを通じて成長できる場をつくる

大規模かつ長期にわたるシステム開発は1人では到底なし遂げられません。チーム全体が進化し続けることが重要です。

終業後や休日をつかって所縁のある高校ラグビー部での指導をボランティアで行っている吉田は、チームスポーツとシステムインテグレーションサービスの共通点を指摘します。
「ひとたびグラウンドに出れば、監督はプレーする選手たちに逐一指示を出せません。選手も周りの指示を待っていては動けません。それぞれの選手が主体性と責任を持ち、勝利に向かって自ら瞬時に局面を判断し、行動に移していく。これはビジネスでも共通しています。エンジニアは、自分で考えて動くこと。自律が大切だと考えています」(吉田)

チームメンバーの成長を促すために、社内では、自分自身について、成長したと思うこと(GOOD)、改善したいこと(BAD)、そのためにこれからやること(NEXT)を日々振り返ってもらい、ヘッドやサブヘッドがそれに対してコメントを返しています。自ら課題を見つけ、解決に向けて行動する習慣をつけるためです。

── ところで仕事の醍醐味はどんなところにあるでしょうか?

エンジニアとして携わったオンライン証券会社の基幹業務システム開発をはじめ、金融業界を中心に開発現場で約20年来のキャリアを有するサービスラインヘッドの清水庸一は、「自分たちが開発したシステムが、無事カットオーバーし、お客様の新しいサービスが始まった時は、やはり私たちも嬉しいですね。お客様の新サービスがネットやテレビなどに取り上げられることもしばしばありますが、それを見たときは『このサービスを縁の下で支えるシステムは自分たちが作ったんだぞ』と、ちょっと誇らしい気持ちになります。プロジェクトチームのメンバーのモチベーションもあがります」と仕事の醍醐味を話します。

それまでなかった新しいサービスをお客様と一緒に世の中へ送り出すことができたことは、次のチャレンジへの自信と意欲にもつながります。

「システムインテグレーションとは、単に既存システムの焼き直しをすることではありません。システムを通じて社会に新たな価値を創造することなのです」と3人は口をそろえていいます。

今回の再編によるシナジーを大いに期待

── 最後に、今回の合併によってどのような変化を期待しているのか、一言ずつお願いします。

「今まで会社が別だったという垣根を越えて、社員同士で交流を広めて欲しいですね。言いたいことを何でも言いあい、お互いを理解することで、新しい技術やノウハウが生まれると信じています」(清水)

「旧キーポート・ソリューションズのよい部分は積極的に取り入れ、よりよくなるよう改善していくことが会社の成長にもつながると思います。せっかく合併したのですから、我々が単独ではできなかったことをサイオステクノロジーの大きな組織の中で実現するなど、シナジーを大いに期待しています」(髙橋)

「何か特定の事項というより、文化が混じり合うことによって新たな文化が生み出されることを期待しています。生み出される文化がどのようなものかは想像つきませんが、一歩先に進んだ文化となるに違いないと信じています。」(吉田)

私たちFinancial & Unique SI サービスラインは、同業他社が踏み入れないようなニッチな領域においては、絶対的な自信を持っています。今後は社内のさまざまなサービスラインともコラボして、新生・サイオステクノロジーとしてさらに進化を遂げたいと思います。

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