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サイオス OSSよろずユーザー会 SOY倶楽部総会 2017 を開催

発足から1周年となるサイオス OSSよろずユーザー会 SOY倶楽部。ご契約ユーザーをお迎えした第2回総会が開催されました。その概要をお伝えします。

テクノロジー2017年7月27日

オープンソースソフトウェア(OSS)を専門とするエンジニアが、OSSを活用する多くの企業・団体からの問い合わせや課題解決を支援する「OSSよろず相談室」。その契約ユーザー間における情報交換や知識向上を目指して発足した「サイオス OSSよろずユーザー会 SOY倶楽部」が2017年7月、設立1周年を迎えました。

SOY倶楽部の活動と貢献に感謝の気持ちを込め、OSSよろず相談室ユーザーの皆様をお招きしたSOY倶楽部総会を7月12日に開催しました。冒頭、サイオステクノロジー代表取締役社長の喜多伸夫が、来場者に謝意と事業の概況を伝えました。

「サイオスは今年20周年を迎えると同時に、OSSよろず相談室も2007年のサービス開始からちょうど10周年になりました。これからもOSSよろず相談室は、ご契約者様の事業を大きく成長させていく、または変革していく存在を目指します。働き方の改革の観点からOSSが活用される場面もさらに増えてくると見ています」(喜多)


サイオステクノロジー株式会社 代表取締役社長 喜多 伸夫

OSSとシステムの汎用化により社内が変わった キーノートセッション

続く、キーノートセッションでは、中国電力株式会社 執行役員 情報通信部門(情報システム)部長の丹治邦夫氏が講演をおこないました。事業の成長・変革にOSSを積極的に活用されているOSSよろず相談室のユーザー様です。


中国電力株式会社 執行役員 情報通信部門(情報システム)部長 丹治 邦夫氏

同社では社内にOSSを高い割合で利用しています。丹治氏はその背景として、IT構想に基づく情報基盤のオープン化や、電力自由化対応における新技術の採用があると述べました。

「OSSの活用を通じて、新しいことにチャレンジし、社内を変革していこうという意識が社内に芽生えてきました。例えば、ハード/ソフトのコモディティ化によりユーザー企業自身が実現できる範囲が急拡大する中で『どう考えるか。何を選択するか』は自分たちが決めることだと、ある社員が述べました。ベンダー任せではなく、自分たちの手でシステム開発・運用に取り組むことで、技術力や実力、自信も身に付きます。OSSがそのきっかけになったことは間違いありません」と述べました。また、SOY倶楽部を介したOSSユーザー同士やコミュニティとのさらなる交流に期待を寄せました。

付加価値の高い業務にエンジニアが専念できる環境づくり パートナーセッション

レッドハット株式会社 テクニカルセールス本部 ソリューションアーキテクト Ansible / CloudForms エバンジェリストの平田千浩氏は、企業における自動化のポイントを解説。それを支援する同社のIT自動化フレームワークAnsible Towerの特長と、サイオスとのパートナーシップについて説明しました。


レッドハット株式会社 テクニカルセールス本部 ソリューションアーキテクト Ansible / CloudForms エバンジェリスト 平田 千浩氏

平田氏の講演に続いて、サイオス OSS事業企画部の村田龍洋がOSSを活用した業務改革について説明しました。村田は、サイオスがOSSユーザー企業に対して行ったアンケート調査によると、企業が抱える悩みのなかで「エンジニア不足」が31%と大きい点を指摘しました。


サイオステクノロジー株式会社 OSS事業企画部 村田 龍洋

「エンジニア不足・長時間労働は企業が提供するサービス品質の低下につながるだけでなく、最新技術への追従を困難にします。ひいてはビジネス自体の停滞・衰退、さらなるエンジニアの削減という悪循環を招きかねません。それに対して、OSSの監視ツールであるZabbixや自動化を可能にするAnsible、Chefなどを適材適所で活用すれば業務は変えられます。開発から運用に至る一連の流れを仕組み化するマイクロサービスに取り組むきっかけにもなります」(村田)

サイオスではAnsibleの運用支援サポートも2017年5月から開始しました。取り組みを拡大するために、パートナーとのエコシステムを展開しています。この日は、取り組みに賛同する日商エレクトロニクス株式会社と株式会社ライトウェルからそれぞれ有吉修一氏、辻直幸氏にご登壇いただきました。


日商エレクトロニクス株式会社 ネットワーク & セキュリティ事業本部 ソリューション技術部 有吉 修一氏


株式会社ライトウェル テクノロジーソリューション部 辻 直幸氏

OSSよろず相談室の取り組みの一端をご紹介


サイオステクノロジー株式会社 テクニカルサポート部 OSSサポートグループ 鎌田 啓佑

OSSサポートグループの鎌田啓佑は、OSSよろず相談室に寄せられる問い合わせの傾向や、OSSよろず相談室での検証環境の構築および、社内システムリプレースでAnsibleを活用した自社事例のポイントを説明しました。

また、OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面和毅が、契約ユーザーからも問い合わせの多いOSSセキュリティの動向を解説しました。

昨今、情報漏洩の原因となっているJavaのWebアプリケーションフレームワーク「Apache Struts2」の脆弱性やランサムウェア「WannaCrypt」の攻撃に関する情報は、事件の発覚する前に公にされていたといいます。「公開情報を早くつかむことが対策のカギです。サイオスではOSSの脆弱性に特化した情報をブログを通じて提供していますので、ご活用ください」と述べました。


サイオステクノロジー株式会社 OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅

講演の部の最後は、サイオステクノロジー プロダクト開発1部 野宗貴史が参加へのお礼を述べて締めくくりました。


サイオステクノロジー株式会社 プロダクト開発1部 野宗 貴史

SOY倶楽部勉強会は、これまで10回開催されています。第11回となる2017/8/23には、Ansible勉強会Vol.3が開催される予定です。今後もサイオスOSSよろず相談室ではユーザーの皆様のご要望に応じた勉強会や交流の場を企画してまいります。ぜひ、ご期待ください。

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