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顧客のDX推進を支援するSaaSを成長軌道へ サイオスグループ事業戦略発表会を開催 #1

2022年12月7日、サイオスグループ事業戦略発表会がオンラインで開催されました。注力分野であるSaaS事業を中心に、サイオス株式会社 代表取締役社長の喜多伸夫とサイオステクノロジー株式会社 SaaSビジネス ストラテジストの瀧下浩が登壇。本稿では主な発言をQ&Aスタイルでお伝えします。

製品・サービス2022年12月27日

これまで培ってきた知見がSaaSに結実

-サイオスグループは端的にいうと、どんな企業でしょうか?
喜多:
 オープンソースソフトウェア(OSS)を活用したシステムインテグレーションを原点とし、社会課題を解決するソフトウェア製品およびSaaSを提供するテクノロジー企業群です。

 コロナ禍の影響を含む変化の激しい社会情勢において、企業などの組織には適応能⼒(レジリエンス)と、俊敏性(アジリティ)が必要不可欠であることが明確になりました。組織がそれらを獲得するにはデジタル技術を活用したビジネスモデル変革、すなわちDX(デジタルトランスフォーメーション)が避けられません。サイオスグループでは、お客様のDX実現をテクノロジー、特にSaaSで支援してきました。

―サイオスがSaaS事業を展開したきっかけとは?
喜多:
 サイオスでは2007年以降、グーグルが提供するパブリッククラウドサービス(現在のGoogle Workspace)の導入支援を開始しました。日本における最初の導入事例となった日本大学様でのプロジェクトをはじめ数多くの実績があります。そうした取り組みの中で、ユーザーにとって必要不可欠でありながら既存クラウドサービスで十分提供されていないサービスに対する、新たなニーズも次第につかめました。ニーズに応えるサービスを私たちがSaaSとして提供しようということで開発してきたのがGluegent(グルージェント)シリーズです。

 一方、HR Tech領域のSaaSについては、2015年に買収したキーポート・ソリューションズが展開していたクラウドサービスが起点になっています。

 サイオスは2022年に設立25周年を迎えましたがSaaS事業においては、これまで培ってきたOSSを中心とするクラウドインフラ、アプリ開発、AIなど先進ソフトウェアテクノロジーの技術力、そしてMFP(Multifunction Peripheral)*1、ハイアベイラビリティ(High Availability)や金融技術などの高い専門性、また組織改革や会社統合、働き方改革などの経験値が集約され、大きく開花しています。

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サイオス株式会社 代表取締役社長 喜多伸夫

よりよい医療サービスの提供に向けた新たな挑戦

-サイオスグループでは医療(Med)とテクノロジー(Tech)を融合したMed Tech領域においてもSaaSを展開しています。Med Tech領域に進出した背景とは?
喜多:
 病院やクリニックにおける医療情報システムの普及率は年々上昇しているものの、標準化およびクラウドの活用が進んでいないことが厚生労働省の資料などでも指摘されています。よりよい医療サービスの提供に必要な医療情報の共有が、統一したデータ連携仕様等に基づいた標準的な医療情報システムによって進められることがポイントです。私たちは、医療分野におけるDXが十分に進展していない状況を課題と認識してきました。

 サイオスは創業20周年の節目となった2017年以降、医療・ライフサイエンス分野への進出に取り組んできました。その中で結実したのが2022年にリリースした精神科病院向け電子カルテサービス「INDIGO NOTE(インディゴノート)」です。医療法人社団成仁の監修・設計のもと開発しました。

「INDIGO NOTE」の大きな特長は3つあります。


 なお、グーグルの公式サイトには、開発プロジェクトに携わったメンバーへのインタビューが公開されています。ぜひご覧になってください。

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インタビュー記事へのリンク:日本語版英語版

 GluegentシリーズおよびHR Tech領域については、サイオステクノロジー SaaSビジネス ストラテジストの瀧下浩が解説しました。瀧下の解説は、第2回でお伝えします。

*1 MFP(Multifunction Peripheral)
プリンタ、スキャナー、コピー、ファクス等複数の機能を搭載した機器