キーポート・ソリューションズに、生え抜きの新社長が就任

【役員インタビュー】2018年3月に株式会社キーポート・ソリューションズの代表取締役社長に助川 充広が就任した。長年、縁の下の力持ちとして管理部門で手腕を振るってきた、その人となり、経営者としての信念などを聞いた。

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KPS創業の陰の立役者が、満を持して代表取締役社長に

助川 充広(以下、助川)と、株式会社キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)との縁は深い。

そもそも、助川が税理士事務所に勤務していた90年代後半、KPSの前身である有限会社ファイテックの設立定款の作成を手掛け、定款認証の代理人として名を連ねている。税務監査担当として同社に携わり、その後2000年に入社。9年勤めた大手事務所から30代前半でITベンチャーへの転職を決めたそのエピソードもユニークだ。「創業者に手伝ってくれと声をかけられたんですが、前職事務所もいい職場環境でしたし、正直いうと迷っていました。ちょうど子供が生まれる時期で、母親から名付けの本やら九星気学の占いの本やらが送られてきたんです。子供の運勢を見ているうちに、ふと自分は?とページをめくったら、そこに『今年は渡りに船の年』と。真面目に迷っていたつもりなんですが、実をいうと最後は全くの他力本願な決め方だったんです。いささか情けないですよね。ただ、前職事務所には後にKPSで実行するM&Aの資産査定や会計監査を通じて関係を続けていただいているので、今もありがたい存在で感謝しています」(助川談)

助川の入社直後に、KPSはMBO(マネジメント・バイアウト:経営陣による自社株買収)を実施。ITバブル崩壊、主要顧客との契約終了、リーマンショック等々、激動の時代を経てきた。その間、助川は管理部門全般を指揮しながら10億円にまで膨らんでいた借金を返済するなど、幾度となく会社の危機をその才覚で救ってきた。「たまたま好機に恵まれたんですよ。証券業界のシステムを組めるエンジニアは昔も今も多くない。KPSには当時からその強みがありました。その付加価値を生かしたのです。創業当時は一社依存型ビジネスでリスクを内包していましたが、リーマンショックを機に、半ば外圧的ですが体制の改革もできました。幸いリーマンショック前に大きな借金を完済していて、手元の資金調達が成功していたのも大きいですね」

KPSは十数回のM&Aを繰り返し、ポートフォリオの変革を進め、成長してきた。助川は資産査定を担当し、前任社長の森田 昇(現 代表取締役会長)とともにM&Aを遂行。事業再生を成功させてきた。
「理工系でエンジニアでもありながら事業開発経験の豊富な森田はアクセル、管理畑の私はブレーキ役と、いい塩梅のコンビだと思いますし、経営判断においては、絶対的な正解はないと考えています。森田と意見が分かれた場合も、2~3年後は森田の見込み通りに動いて、その5~6年後に私の予測が当たったり。その逆も然りです。また、現在成功しているビジネスが今後どう変化するかもわかりません。未来の世の中の動きは誰にも予想がつかないですから。ただ、決断を下したら、続ける。それだけは明確だと思っています」

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「大切なのは、やり続けること」100年続く企業を目指して

バックオフィス出身の経営者というと、お堅く合理的・保守的なイメージを持たれるかもしれない。しかし、助川の人柄は飄々として気負いがなく、親しみやすい。会社経営に対する姿勢も、非常に柔軟だ。

助川は若かりし頃、ある研修で『良い会社とは何か?』と問われた。その講師曰く、答えは「ずーっと継続する会社」。規模や年商、事業や資産などは一要素に過ぎず、それらをそぎ落としていけば、長く続くことが良い会社の証であると納得した。では、長くとは何年か。奇しくもサイオスグループの中期計画で100年企業を目指すことが掲げられ、助川も大いに共感し賛同した。「KPSも、ようやく今年で20年です。100周年まであと80年。さすがに私はそこにいないでしょう。今いる一番若い社員も100年目のKPSを見られるかどうか...。ただ、我々が健康的な身体をもって勤め上げた最後の時に『ああ、もしかしたら100年続くかもな』って感触を得たいですよね。いつも壁に掲げておくとか、毎朝朝礼で唱えるようなモノではないけど、例えば迷ったとき、心がくたびれたとき、判断する際の指針になります」

KPSはこの先、今の1.5~2倍の人材規模がまずは必要だと助川は言う。「経営の安定性を考えると、もう一回り二回りくらいは欲しい。人的リソースや施工能力がないと、大きな仕事のチャンスは回ってきませんので、その程度の規模には最低でも拡大していきたいですね」
マーケティング力と企画力の伸長も課題だ。「プロデューサーやクリエイターとしての資質は、才能に依存するところもあるわけだし、不向きなものを社員に押し付けても可哀そうです。しかし、本人も気づいていない素質もあります。ですから、経営サイドとしては、妄想でもいいから何かしら熱っぽい『これやりたい』という声をどう拾い上げるか、育成の土壌と雰囲気を作るのが役目だと考えます。そのためKPSでは企画立案はユニット単位で自ら施策し、会社側からテーマは与えず、テーマも自分たちで考えさせています。それで四半期に成果を発表するようにしています」

社員に対しては、常日頃から「なんでもやり続けることが大切」と話している。何事も甲乙はすぐにはつけられない。細かいことは口出しせず、じっくり待つ。縛りのない中から、何かしら面白いものが生まれてくることを期待しているという。肝が据わっていないと、社員を信じて待つのもできないということだろう。助川は並外れたポジティブ・シンキングなのかもしれない。

助川はよく「万事、運が半分・実力が半分」とも言う。
しかし、実際KPSと助川は、幾多のピンチを乗り越え、新しく道を開いてきた。半分と言いながらも時流を自分のものにするための不断の努力を厭わないのだろう。まさに「人事を尽くして天命を待つ」を体現して強運を呼び寄せているのかもしれない。その運の強さと、地熱のような情熱でKPSを力強く牽引してほしい。

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【助川 充広 近況】
趣味は、音楽鑑賞とサッカー観戦。「楽器はベースをやっていました。また、毎年8月には戦争に関する書籍を読むことに決めています。尋常な意思決定では到底考えられない、損失しかないはずの戦争を始めてしまう人間心理のメカニズムや、その後始末にどんな力学が働くのか、戦争に向かわないためにも関心がありますね」
特技は電卓。「実は、長年愛用している電卓は、文字盤の数字がすっかり消えてしまいました。さらに一本指ですごく早く打つので、皆驚きますよ(笑)」


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