事業の財産は、エンジニア。自社の価値を上げ、業界全体の発展を目指す──サイオステクノロジー 執行役員 黒坂 肇【前編】

【サイオスグループ役員インタビュー】さまざまな個性を持つサイオスグループの経営陣。今回は、グループ内最古参のひとり、サイオステクノロジー 執行役員 第2事業部 副事業部長の黒坂 肇に、自身が考える経営や人材育成について尋ねた。

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売りは技術力

 黒坂が管掌するサイオステクノロジーの第2事業部は、システムインテグレーション(SI)が主力事業である。サイオスだからこそできる、サイオスにしかできない「技術」を提供するビジネスだと黒坂は言う。
「我々が提供するものは技術(による成果)であって、技術者ではありません。人を派遣して定額の費用をお支払いいただくのではなく、提供した技術の価値をお金に換算し、お支払いいただくわけです。そのため、高い技術を持つエンジニアはより高い価値を生み出すことが可能となり、それがエンジニア成長の糧ともなります」(以下、会話引用部分は黒坂談)。

 第2事業部には中心的な3つの柱となる事業があり、1つめはオープンソースのサポート『サイオスOSSよろず相談室』である。オープンソースに関する高度な技術支援を提供する企業は少なく、特定のプロダクトに限らずコミュニティ版OSSのサポートまで広く提供できることから、業界における大きなアドバンテージを有している。2つめは、大学向け認証システムの構築で、現在、全国120大学以上で実績がある。ID統合やシングルサインオン、多要素認証などの先進認証技術やクラウドサービス連携などの知識に加え、文教の業務特性を熟知しており、サイオステクノロジーの得意とするところだ。3つめはクラウドネイティブなシステムの開発である。「クラウドの登場により、エンジニアが想像し、創造できるシステムの世界が飛躍的に広がりました。単に古いシステムをクラウドへ移行する、インフラを所有から利用へという話ではなく、お客様の頭の中にあるビジネスを提供するために最適なITを実現することが重要です。最近のコンテナ技術の台頭は、さらなるシステム柔軟性、ビジネス継続性を高めることにもなり、この数年はこの技術に注力してきました。もちろん自社内における開発環境にも積極的に採用しています」

 そして新たに4つめの柱とすべく現在、力を入れているのがAPI(Application Programming Interface)事業である。
「これからは、いかにAPIを活用するかが重要です。ますますIoT化が進み、ありとあらゆるコト・モノから情報が得られ、それらが連携していくでしょう。AIにしてもBlockchainにしても他サービスとの連携が必須であり、既存ビジネスも単なる自社提供サービスとして完結せず、他社のサービスやオープンデータとの連携も必須要件となります。その際、サービス同士が必要な時に正しく反応し合えるようにAPIで統制を取れば良いのです。また、一本いくら年間いくらのソフトウェアもクラウド上でのサービス提供となれば、利用時のみ1秒いくらという値付けが必要となってきます。その際の課金サービスの構築もAPIを介して行えば容易であり、そうしたAPIのコンサルテーションも、私たちの得意分野なのです」

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サイオステクノロジー 執行役員 第2事業部 副事業部長 黒坂 肇

ナレッジを積み重ね、成長を図る

 黒坂は、企業や事業の財産はエンジニアだと断言する。
「エンジニアは日々の業務を切磋琢磨しながらハイレベルに全うするだけでなく、常日頃から新しい技術を開拓・研究しなければなりません。似たような構築でも、去年と今年では、技術も、考え方も、情報も違う。それをキャッチアップしていく力が求められます。今ある『エンジニア力(りょく)』を維持するためにも、また、優秀な人材を採用するためにも、もっと会社の知名度や魅力を上げていくことが目下の課題です」

 実は、黒坂が執行役員に就任した当時は、SI事業部門が低迷していた時期だったと明かす。そこで、黒坂は部内の体質改善に挑み、得意分野へ集中と選択を図り、消極的になっていたエンジニアの意識を、もう一度奮い立たせたと振り返る。
「基本に立ち返り、エンジニアの気持ちを盛り上げ、やる気を引き出すことに注力しました。エンジニアの提案に対して必ず『そこに新しいものはあるのか?』と問いかけ、チャレンジを恐れるようなら『失敗しても良いじゃないか、やってみよう』と後押ししました。また、若い人材を管理職に登用し、意欲が削がれないよう努めました。専門書購入やトレーニング受講なども、遠慮せずにどんどん要望を出すように伝えています」

情報も人材も、供給するところに集まる

 さらに、得た知識やナレッジは社内にため込まず、外部発信することが重要だと黒坂は主張する。
「以前は新しく特殊な技術、情報、ナレッジなどは企業内にため込み、独占するのが当たり前でした。しかし、今は外部に出して、その技術を多くの人に使ってもらうことが重要です。苦しんで得たスキルやテクニックこそ外へどんどん広めなさいと伝えています。公にすることでスタンダードになり、価値が大きくなって戻ってくるというオープンソースの考え方が、世の中の主流になってきたためです。情報は発信するところに集まります。ライバル企業が真似をするかもしれませんが、自分たちは集まってきた情報をもとに、さらに先を走れば良いのです。

 また、当社で働く魅力の1つに、サイオステクノロジーの看板を背負って外部コミュニティに参加できることがあげられます。特にオープンソース界隈においては、サイオステクノロジーは高い評価を得ています。
最近は、私自身は表舞台に立たず、外部イベントでの講師などはどんどん社員に任せています。お陰様で大手企業のエバンジェリストなどから『御社の○○さん、面白いですね』と話しかけられることも多く、非常に喜ばしいです。反面、個のアピールが進むと、優秀な人材の流出というリスクが会社側には生まれます。それでも、外の世界で力を試したいという人がいれば、私個人としては『がんばって挑戦してこい!推薦状を書いてやる』くらいの気持ちでいます。外に出た元社員が広告塔となり『サイオステクノロジーって面白い会社だよ』と宣伝してくれれば、新しい人材に巡り会えるチャンスが広がります。情報発信とともに業界に人材を供給し続ければ、有能な人が当社に自ずと集まってくるものです」

黒坂のリーダーシップ論や今後のビジョンを聞く後編記事はこちらから

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