ディーコープ株式会社は、2001年に電子調達の活性化による新たな経済価値の創出を目指すために設立された。以来、間接資材を中心とした電子購買のIT市場における購買管理ソリューションの導入とサービスを提供してきた。2006年には、見積@Deeや契約@Deeをリリースし、購買支援実施企業は370社を超え、購買支援件数も19,900件を突破した。同社では、システムで利用するデータベースの可用性を高めるために、LifeKeeperを採用した。
[クラスター] LifeKeeper
[DB] Oracle, PostgreSQL, Tamino
[OS] Red Hat Enterprise Linux
[ハードウエア]
サーバー:IBM System x(xSeries)
異なる種類のデータベースを使い分ける事によって生じる安全性と可用性の確保
2台のIBMのSystem xでデータレプリケーションによる高可用性を実現
ディーコープ株式会社
2001年2月21日
1億円
東京都港区東新橋1-9-1
東京汐留ビルディング10F
140名(平成18年9月1日現在)
情報サービス
インターネットを利用した企業向総合購買支援事業
ディーコープ・ファイナンス株式会社

オペレーションサービス本部システム部 サービスシステム開発グループ
マネージャー 田中 聡氏
Tamino(タミーノ)XML Serverは、独Software AG社が開発したXML形式のデータを扱うデータベースソフト。XML形式をサポートすることで、あらゆるタイプのデータを保管できるようになり、W3Cに準拠したXQueryをサポートし、XML環境での柔軟なクエリーを提供している。
「異なる種類のデータベースを使い分けることで、アプリケーションの開発効率は大幅に向上しています。しかし、その一方で稼動するデータベースの安全性と可用性の確保が課題になっていました。そこで、LifeKeeperに注目したのです」と田中氏はLifeKeeper採用の背景について付け加える。

システム管理グループ
リーダー 佐藤 大雅氏
データベース製品によっては、独自のクラスタリング技術を採用しているものもある。ディーコープ株式会社が利用していた3種類のデータベース製品の中でも、Oracle Database 10gなどは、グリッド環境を構築できるクラスタリング対応製品もある。しかし、同社ではあえてLifeKeeperによるクラスタ構成を採用した。その理由について、システム管理グループリーダー佐藤大雅氏は話す。
「オラクルのクラスタリングを採用しなかった最大の理由は、社内に経験者がいなかったことです。また、社内で利用していたオラクルは、もっとも基本的なCPUライセンスによる契約だったので、追加の投資コストを考えると、LifeKeeperの選択が、もっともコストパフォーマンスに優れていると判断しました」
同社にとって、何よりも重要だった冗長化の課題は、社外に対してサービスを提供するデータベースの基盤となるTamino(タミーノ)XML Serverの高可用性を実現することだった。

システム管理グループ
スペシャリスト 山根 悟氏
システム管理グループスペシャリスト 山根悟氏は、次のように語る。
「Taminoはドイツのメーカーが開発した製品なので、国内でのクラスター環境の構築例は、ほとんどありませんでした。それだけに、サイオスと共に一から構築しました。データベースが切り替わったときに、何を必要とするのか。それをすべて調べて、必要なスクリプトを作成することで対応しました。構築したシステムでは、データレプリケーションを採用して、共有ディスクは使いませんでした」
システム管理グループが導入したLifeKeeperは、2台のIBMのSystem xでデータレプリケーションによる高可用性を実現した。
「LifeKeeperのアーキテクチャーはシンプルなので、Taminoも含めた複数のデータベースに対しても、柔軟に対応できると考えていました。ただ、今回のLifeKeeperの選定にあたって、心配していたのはオーバーヘッドでした。共有ディスクには苦い思い出があるので、どうしてもデータレプリケーションにしたかったのです。そのため構築する前は、最悪かなり遅くなるのではないかと懸念していました。しかし、結果的にはほとんど遅くなっていないので、予想よりも大幅にいい成果が得られました」と山根氏は導入の成果について評価する。
共有ディスクではなく、データレプリケーションにした背景には、サービスで利用しているデータの高可用性に対する配慮があった。
「バックアップをディスクに何重もとって、別のファイルサーバーにデータをコピーするという考えもありました。しかし、それではディスクがいくらあっても足りません。そこで、データレプリケーションによる多重化を採用したのです」と田中氏は経緯を話す。
現在のシステムでは、60Gバイトのパーティションを利用しているため、レプリケーションには約1時間がかかるという。そのため、1時間以内にシステムが2回ダウンすると、修復に時間を要するという課題はあるが、導入後から現在に至るまで、トラブルが発生したことはないという。
「今後は、差分データによるリカバリ時間の短縮によって、さらに可用性を高めていく計画です。また、データベースだけではなく、ドミノサーバーなどもクラスター構成にして、高可用性を実現していきたいと考えています」と佐藤氏は今後の取り組みについて語った。

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