システム構築サービス 導入事例 日本大学総合学術情報センター様

GmailのAPIを活用して10万ユーザーを管理するシステムをPHPで開発

日本大学では、平成19年度から教育機関向けに無償で提供されている「Google Apps Education Edition」を採用し、全学部共通のメールシステムを導入した。このサービスでは、2GBの容量を持つ「Gmail」をはじめとして、スケジュール管理やドキュメント共有や共同編集が可能なオンライン・ワープロ/表計算ソフトなどが提供される。日本大学では「NU-MailG」という名称の学生用メールシステムを作り、Gmail,Google Talk,Google Calendarの3つのサービスを提供する。サイオステクノロジーでは、そのユーザー管理を行うシステムを構築した。

システム構成

[Webサーバー] Apache
[DBサーバー] PostgreSQL
[OS] Red Hat Enterprise Linux

Company Information

導入目的

「Google Apps Education Edition」を利用した、10万ユーザー規模のメールシステムの確立

効果

3ヶ月という短期間で、GmailのAPIを利用したイメージ通りのアカウント管理を実現

会社名

日本大学総合学術情報センター

設立

1994年10月

所在地

埼玉県所沢市中富南4-25

学生数

81,366人(平成18年5月現在)

組織
  • 運営委員会(各部科校代表者等)
  • 研究部門(研究部)
  • 事務部門(事務局)
  • 情報企画課 システム管理課 学術情報部
  • 全学部共通のメールサービスを実現する取り組み

    日本大学総合学術情報センター
システム管理課
課長補佐
小野浩樹氏

    システム管理課
    課長補佐  小野 浩樹氏

    日本大学は、これまで学部単位でメールシステムを構築してきた。しかし、14学部で14通りの構築を行っていたために、学部によってはサービスに違いがあったという。その取り組みについて、小野氏は次のように話す。

    「平成18年度に、各学部の管理者を集めて、日頃の運用とサービスについて議論を交わしました。当初は、自前で開発しようという考えもありましたが、2006年の夏に、Googleのサービスを知りました。そこで、コストとリスクを検討し、導入に向けた計画を推進していきました」

    日本大学総合学術情報センターのシステム管理課による調査では、「Google Apps Education Edition」で提供されるメールサービスは、同校が必要とする機能を十分に満たしていた。しかし、10万ユーザー規模のメールサービスをフリーメールに頼ることに対する慎重論もあった。

    「フリーメールの利用では、梯子を外されてしまう心配もありました。そこで、我々は今回のサービスを使うにあたって、あえて書面での契約書を交わしました。それと合わせて、サービスはGoogleを利用するとしても、そのユーザー管理は大学側で運用できる仕組みを考えることにしたのです」と小野氏はフリーメールの全学部導入において、その安全性を配慮した取り組みについて触れる。

    ユーザーIDを大学側で管理する仕組みを導入し、フリーメール利用のリスクを回避

    日本大学総合学術情報センター
システム管理課
相川 成周氏

    システム管理課
    相川 成周氏

    日本大学総合学術情報センターのシステム管理課が、ユーザー管理のために独自のシステムを構築した背景について、相川氏は次のように説明する。

    「我々としては、学部や学科ごとにユーザーを管理したかったのですが、Gmailの管理機能はシンプルで、希望通りの階層管理が実現できませんでした。また、ログイン時に、確かに日大の学生だと認証する必要もありました。だからといって、認証画面を日大での認証と、Googleでの認証という二段階には分けたくなかったのです。これらの課題をシングル・サインオンで実現するためには、GmailのAPIを利用した独自の管理システムが必要だと考えたのです」

    システム管理課では、外部のフリーメールを利用するとしても、そのユーザーIDを大学側で管理していれば、もしもサービスが停止になっても、代替のサービスに切り替えるなどの対処が可能になると判断した。そして、ユーザー管理のための要求仕様書を作成し、サイオステクノロジーを含む数社に見積を依頼した。その結果、提案内容と見積価格が最適だったサイオステクノロジーに、開発の発注がおりた。

    PHPで独自のAPIを開発してNU-MailGとの連携を実現

    Googleでは、二つのAPIを提供していた。一つは、メールのアカウント作成や消去のためのプロビジョニングAPI。もう一つは、メールサービスにサインオンするためのAPI。これらのAPIを利用して、システム管理課で計画しているユーザーIDを学生に発行し、Gmailにログインできる仕組みを構築しようとした。

    「開発当初のAPI 1.0では、PHPのコードがあったことや、システム管理課で利用していたシステムにもライブラリーがあったので、PHPによる開発をサイオステクノロジーに依頼しました。正直、実際の開発がはじまるまでは、GoogleのAPIをうまく利用して、我々の思っているメールのアカウント管理を実現できるのか、不安もありました。しかし、サイオステクノロジーの開発チームでは、PHPのAPIも開発して、天下のGoogleと連携し合って、希望する通りのユーザー管理システムが構築できました」と相川氏は完成したシステムを評価する。

    開発中には、サイオステクノロジーの開発チームがGoogleのAPIのバグを発見するなど、PHPによる高度な問題解決能力も示している。Googleの対応も、オンラインでの連絡直後にバグを修正するなど、迅速なサポートがあり、3者の緊密な連携によって、3ヶ月という短期間で完成度の高いシステムが完成した。平成19年4月のサービススタートから、すでに7学部3万8千人が利用を開始している。最終的には、全学部10万人への拡大と、卒業生も含む50万人規模のサービスも計画している。

     

    SAMLによるGoogle Application ログインのステップ

    SAMLによるGoogle Application ログインのステップ

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